伝説の女性経営者・小泉清子さん死去。100歳。鈴乃屋創業、大河ドラマの衣装考証も!
こんにちは、さんちゃんです。
伝説の女性経営者・小泉清子 100歳で永眠
1918年(大正7年)5月生まれ、夫を太平洋戦争で亡くし2人の子どもを養うために「きもの帯 鈴乃屋」(現・「株式会社鈴乃屋」上野本店)を創業した伝説の女性経営者、小泉清子(こいずみきよこ)取締役名誉会長が2019年2月17日にお亡くなりになりました。
小泉名誉会長は、知る人ぞ知るという人物ではありますが、戦後すぐの1947年に創業した「きもの帯 鈴乃屋」を3年後の50年に株式会社化し、社長、会長と昭和から平成の約70年にわたり企業経営に携わってこられた伝説的な経営者です。
経営者生活70余年のあいだ、
●1964年に皇后美智子さま(当時皇太子妃)の着物デザインをご担当され、今日まで皇室の衣装調整は鈴乃屋が担当
●1984年NHK大河ドラマ「山河燃ゆ」から衣装考証を担当され2015年「花燃ゆ」までの32年担当
●全国規模のチェーン展開をするとともに、鈴乃屋きもの学院で後進を指導
●日本きもの連盟名誉会長として和装生活の普及と和装文化の振興に尽力
など、書ききれないほどの功績があります。
「日本に「女性のリーダー」が生まれない深刻理由」東洋経済ONLINE(2019年2月19日配信)に思うこと
偶然ですが、小泉清子名誉会長の死去報道があった同じ日(2月19日)に、東洋経済ONLINEに女性リーダーが生まれない理由についての記事がありました。
そこでは、
●「女性リーダー」のロールモデル(憧れとなるような先輩女性リーダーたち)がいない
●そもそも昇進したいと考えている女性が増えていない(あるいは減少している)
●国内外の女性の政治家や経営者を事例に女性の発言は男社会であるビジネスや政治の世界では反発が強い
●上昇志向の女性は、男性に媚びるタイプか攻撃的なタイプか両極端な人が多い
●いずれのタイプに対しても憧れを抱く対象とはなりえない
などが紹介されています。
同時に、そうはいっても男性と女性が相互補完的な環境づくりが大切であるというのが結論でした。
そして、女性が男性に媚びるたとえとして挙げられていた事例が、女性政治家(超党派の「和装振興議員連盟」の国会議員)が恒例となった国会開会日にきものを着て記念写真をしている記事でした。
そこでの解釈は、「どこかの芸能プロダクションの晴れ着撮影会のような「男性目線を意識した」パフォーマンス」となっています。
国会議員ですから、和装業界とのつながりもあるでしょうしパフォーマンスの側面は否定できませんが、女性が「きもの」を着ることが「男性目線を意識したパフォーマンス」として捉えられていることに驚きました。
多様な考え方があることは当然ですので、現代のきものに対するイメージはそうなのかもしれません。
男性も女性も「きもの」を普段着ることは少なくなりましたが、きものを着ている人をみると(男性女性問わず)かっこよく見えます。また自分が「きもの」を着たときは背筋が伸びるような気が引き締まる思いがします。
これからますます古き良き日本の文化が失われていくのかなあとしんみりしました。
現代のきもの事情についてどのようにお感じになられるか、小泉清子名誉会長に聞いてみたい気持ちです。
謹んでご冥福をお祈りいたします。