SBI証券では個人投資家の注文情報が機関投資家に筒抜けで大損害！？
こんにちは、さんちゃんです。
株式会社SBI証券の株式売買システムのなかで、個人投資家の注文情報が機関投資家に筒抜け状態になっていたことが明らかとなりました。
即日、SBI証券では対応をしたようですが、バレなければそのまま続行し、バレたのであわてて改変したとの印象を与えかねないやり口に避難が集まっています。
個人投資家の注文情報が筒抜け！？
日本経済新聞電子版「覗かれる株注文データ 高速取引、個人に先回り」（2019年11月18日2時00分配信）によると、個人投資家が株式の売買注文を出したところ、なぜかその注文を先回りされたような約定（あるいは約定できない）状況になるといった不満が増えており調べてみると・・・、実際に注文してから約定されるまでの0コンマ数秒の超短時間のあいだにその注文情報が筒抜け状態になっていため高速アルゴリズムで先回りする注文がまかり通っていたことがわかりました。
このような不満は、有名個人投資家のsai氏も10月25日付のツイッターで疑問をていしていたが、その疑問が正しかったことが判明したということになります。
そして、同日SBI証券はプレスリリースを発表しました。
本日の一部報道について
株式会社SBI証券 （2019年11月18日12時01分配信）本日、一部報道機関において、当社が2019年10月から「SOR（スマート・オーダー・ルーティング）」に「TIF（タイム・イン・フォース）」を導入したことにより、超高速で売買を繰り返すHFT（ハイ・フリークエンシー・トレード）業者が、東京証券取引所に回送されるSOR注文を先回りして同取引所で約定できる可能性が報道されましたが、2019年11月18日現在において、TIFの設定時間は0ミリ秒となっております。
これまでも当社のお客さまは、発注毎に「SOR」、「東証」、「PTS」から選択することができましたが、特に2019年8月のPTS信用取引開始後、東京証券取引所とPTSの分割約定等を理由として、発注の際の初期設定を「SOR」、「東証」、「PTS」から選択できるようにしてほしいとのご要望があり、既にシステム開発に着手しております。報道においては、「TIF（タイム・イン・フォース）」の設定時間が「100ミリ～300ミリ秒」との記載がありましたが、2019年11月18日から「0ミリ秒」としております。
以下、略。出所）株式会社SBI証券webページ
要約すると、2019年10月導入の「SOR」に「TIF」を導入したことにより超高速売買をおこなう「HFT」業者が個人投資家のSOR注文を先回りして取引できる可能性があったが11月18日現在、その可能性はないというものです。
換言すると、11月18日より前は、その可能性を否定できない、あるいはHFTによる先回り注文がまかり通っていたということを認めたかたちになります。
説明のみ、お詫びはないが・・・大丈夫なのか！？
システム上そのようになっていますという説明になっていますが、プレスリリースの文面は報道に対する説明であり、いわゆるお詫び文ではありません。
私のような小資金で細々とやっている小口の個人投資家にとってはほとんど影響はありませんが（短時間で売買を繰り返すスキャルピングを主にしているわけではないの）、大口の個人投資家にとってはかなりの痛手になっていた可能性があります。
しかも、報道当日にシステム変更が完了するようなレベルでしたので、個人投資家によるツイッター等での投稿をみると、機関投資家を優遇していたのか、あるいは個人投資家を食い物としていたのか、システムの設計ミスではなく意図的に機関投資家と組んでいたのではないか、といった不満や不安の声が数多くあがっています。
この件が今後どうなるのかはわかりませんが、投資をしたことがある人なら誰しもが自分が指した（買いたい・売りたいと設定した）金額にあと少しで届かなくて損をしたという経験をもっていると思います。
それがこういったかたちで証券会社と機関投資家が悪い意味でグルになって実行しているとすれば、大きな問題として発展する可能性があります。
実際に、一連の報道があったこともあり株式会社SBI証券自体の株価は前営業日比97円安（4.05%安）と大きな下落となっています。
明日以降どのようになっていくのでしょうか、証券会社の株価にも注目が集まっています。
