菅義偉新総理誕生へ!! なぜ石破氏は惨敗したのか??
こんにちは、さんちゃんです。
本日、安倍晋三総理(自民党総裁)の辞任により後継の総理総裁を決める自民党総裁選挙がありました。
菅義偉官房長官が新総裁、そして新総理へ!
大方の予想どおり、菅義偉官房長官が新総裁に選出され、新しい内閣総理大臣となることが確実となりました。
安倍晋三首相(自民党総裁)の後継を決める自民党総裁選が14日、行われ、新総裁に菅義偉(よしひで)官房長官(71)が選出された。獲得票数は、石破茂元幹事長が68票、菅官房長官が377票、岸田文雄政調会長が89票だった。
今回の総裁選は、国会議員票(394)と地方票(141)の計535票で争われた。有効投票数は534だった。
出所)「自民党新総裁に菅氏選出 全投票数の7割、2位は岸田氏」THE PAGE(2020年9月14日配信)
菅義偉(すがよしひで)自民党総裁は、9月16日(水)召集の臨時国会で第99代内閣総理大臣に指名されることになります。
写真:自民党新総裁に選出された菅義偉官房長官
出所:「自民党新総裁に菅義偉氏…2位岸田氏、3位石破氏に圧勝」讀賣新聞オンライン(2020年9月14日)
注釈:アイキャッチ画像もこちらの画像を使用しています。
そして、熾烈を極めた2位争いは岸田文雄政調会長に軍配が上がり、石破茂元幹事長は3位惨敗となりました。
なぜ、石破氏は惨敗したのか??
石破氏の得票数が思いのほか伸びず、3位に甘んじたことにさっそくテレビでは訝しげな発言がきかれます。
キャスターの安藤優子が14日、フジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」で、この日行われた自民党総裁選で、石破茂氏が3位に終わった結果に「よくよく石破さんは敬遠されているのかというのが伝わってしまう」と驚いた。
出所)「安藤優子、石破氏3位の結果に「よくよく石破さん、敬遠されているのかな」」デイリースポーツ2020年9月14日配信
これまでもテレビや新聞では石破氏について、「国民的人気の高い」「地方の人気が高い」といった形容をしてきましたから今回の結果は不可思議に映るところもあったのではないでしょうか。
しかし、このテレビや新聞と世間の認識のズレには明確な理由があります。
理由1.テレビや新聞は世論の大部分をカバーできていない!
その最大の理由は、現在のテレビや新聞は世論の大部分をカバーできていないということにつきます。
昭和の時代であれば、テレビは娯楽の中心であると同時に情報発信の媒体、受け手である視聴者≒国民だったといえます。
新聞への信頼や影響力も非常に大きいものがありました。
その時代であればテレビや新聞が実施する世論調査は、まさに世論を調査したものとして重宝されていたといえます。
しかし、平成を経て令和の時代となり、メディアは極めて多様に変化を遂げています。
インターネットやSNSの拡がりとともに、テレビや新聞は主要なメディアではありますがメディアのすべてではなくなっています。
新聞購買者数の減少、テレビ視聴率の低迷、若者の新聞・テレビ離れなどは少しずつですが確実に浸透してきています。
そのため、テレビや新聞が実施する世論調査に回答する層は必ずしも世論全体を反映されているとはいえない状況にあります。
厳しい言い方をすると新聞を読みテレビを見る人たちということになります。
そこでの調査結果がテレビや新聞が展開する「政権批判」を繰り広げていた石破氏への人気となってあらわれたことは想像に難くありません。
一方で、インターネット等の調査では、時に過激な発言をおこなう河野太郎防衛大臣が人気を集めていたことからもテレビや新聞の調査が対象としていた層との違いが鮮明にでていたともいえます。
いずれの調査にもいえることですが、調査自体が誤っていたり不正があったわけではないということです(現時点で不正の話は聞こえてきません)。
それにも関わらず、これだけ調査結果が異なるのは回答している層が異なると考えるのが自然です。
そして、多くの良識ある日本国民にとっては、批判ばかりの声を取り上げる新聞やテレビに対しても、威勢よく攻撃的な発言を好むインターネットに対しても一定の距離を置いて冷静に判断しているわけです。
残念ながら、世論のすべてを捉えていないという現実と向き合わなければ新聞やテレビは今後ますます廃れていくことになりそうです。
理由2.過去のデータに縛られ過ぎた!
安倍政権が7年8ヶ月という長期政権であったため、その前に実施されていた自民党総裁選の結果や世論調査(次の総理に相応しい人物は、など)の結果はあまり意味をなさないものとなっていたはずです。
過去に石破氏は党要職や閣僚を歴任していることに加え、総裁選にも3回立候補しており(今回が4回目)、人気があった時期がなかったわけではないということです。
しかし残念ながら、ここ数年は党内野党のような政権批判的発言が目立つようになっていましたし、コロナ禍に立ち向かう菅官房長官、岸田政調会長、さらには現役の閣僚たちとのあいだで人気が逆転していてもおかしくない状況が続いていました。
それにもかかわらずテレビや新聞では過去の調査結果に基づき石破氏の人気が高いものと報道していたように思われます。
こちらの点もテレビや新聞が意図的に嘘情報を流していたわけではないでしょう。
おそらく情報が古く使い物にならなかった事実から目を背け続けた結果ではないかと考えられます。
今回の自民党総裁選へのメディア報道からは、既存の大メディアである新聞やテレビの限界、問題点が浮き彫りになったといえます。
このことを真摯に受け止め、しっかりと変革に着手しなければ、国民から「政権への批判」以上に、「マスコミ・メディアへの批判」となって声があがるのではないでしょうか。