吉本興業岡本社長会見の真意!? 問題の本質に迫る!
こんにちは、さんちゃんです。
一連の所属芸人における闇営業問題で吉本興業の岡本昭彦社長が記者会見を行いました。
その時間はなんと5時間超・・・。
しかし、歯切れの悪い岡本社長の会見に非難が集まる結果となりました。
吉本興業の記者会見の真意は、そして今回の問題の本質に迫るべく論点を整理します。
吉本興業・岡本昭彦社長の記者会見の真意!?
すでにテレビ、新聞、インターネットでも酷評されていますが、5時間超におよぶ吉本興業の岡本社長の記者会見は時折涙を見せつつのあいまいな表現に言い訳を重ねただけのトンデモ会見となりました。
冒頭から「(宮迫・田村両氏の)処分は取り消す」というなんの信念も感じられない発言にはじまり、暗雲立ち込める中、予想を超えるグダグダぶりで、中継していたテレビ局のコメンテーターも、吉本興業の所属芸人もあきれてものも言えないというような状況となりました。
あえて記者会見の真意を推察すると、社長のグダグダ会見を披露することで、宮迫さんや田村亮さんの主張が正しいというような印象を与えることを目的としたのかもしれません。
「芸人VS会社」の構図で会社が悪者となることで、今回の問題をうやむやにできると考えたのかもしれません。
そもそも会社としては記者会見を開く予定はなかったようです。
先の宮迫さん、田村亮さんの会見前までは、宮迫さん亮さんへの非難一色だったわけですが、涙ながらに反省の弁を語った会見以降、最初に嘘をついた宮迫さんも悪いけど会社(吉本興業)が最も悪い、ブラック企業だといった流れになりました。
そしてダウンタウンの松本人志さんが仲裁に乗り出すと宣言したことで、岡本社長が記者会見を開くことになったわけですが、なんの準備をしたのかまったくわからないほどのグダグダ会見となりました。
結果として、芸人VS会社のような構図が出来上がってしまい、なんとなく問題の本質からずれていく感じが伝わってきます。
(意図的かそうではないかは定かではありませんが、すくなくとも闇営業それ自体の問題がかすんでしまったようです)
記者会見の目的が本質から目をそらすことであれば大成功と言えるかもしれません。
吉本興業の闇営業問題・論点整理!
宮迫博之さん、田村亮さんの会見、そして岡本社長の会見を含めて、これまで報道されている内容から今回の闇営業に関連する論点を整理します。
論点1.吉本興業と芸人との契約関係はどうなっているのか?
表面的な問題はほかにもありますが、まずはこの点を明確にすることが最重要だと考えられます。
芸人と会社との雇用契約なのか、芸人は個人事業主として吉本興業と専属マネジメント契約のようなものを結んでいたのか。
これまでの報道によると契約書のようなものを取り交わしていなかったということですので、このあたりの権利権限・義務責任の関係が不明瞭のままだと、吉本興業を通さない営業の受注についてどの程度の問題なのか判断のしようがありません。
論点2.吉本興業を通さない直営業の管理はどうなっているのか?
「闇営業」というインパクト抜群の用語が広まりましたが、そこには「会社を通さない直接の営業受注」と「反社会的組織からの営業受注」のふたつの意味合いが含まれているようです。
まずは、会社を通さない直接の営業受注について、その管理体制がどのようなになっているのか明確にする必要があります。
今回、宮迫さん以下所属芸人は税金の修正申告をしたと公表されましたので、ある意味では脱税につながる事案となります。
この点は、会社として把握していたのか、それとも芸人が勝手にやっていただけなのか、その点を明確にしなければなりません。
報道によると直営業は会社・芸人双方で暗黙の了解として広く行われていたようなニュアンスで伝えられています。
また、若手芸人はアルバイトを続けながら芸人として営業をこなしている人も少なくないようですから、報酬や労働時間などについても所属芸人が雇用契約であれば吉本興業は会社として労働の全体像を把握しておく必要があったかもしれません(契約内容によっては芸人としての仕事以外の仕事について会社が把握する必要はないかもしれません)。
論点3.反社会的組織からの営業の管理はどのようになっているのか?
そして、闇営業のもうひとつの要点である「反社会的組織からの営業受注」という問題について、芸人本人および会社はそれぞれどのように把握していたのか明確にする必要があります。
つまり、会社として反社会的組織との関係を断つと宣言はしていますが、所属芸人が反社会的組織と関わらないようにするための具体的な方策を施していたのかどうかについて明確にする必要があります。
コンプライアンス研修を実施していた、直接の営業受注を禁止し会社のマネジメントとしてチェック機能を有していた、それにも関わらず宮迫さんたちが勝手に実施した結果今回の件を招いたというのと、会社として暗黙の了解のもと芸人による直接の営業受注が行われ、たまたま反社会的組織であったために問題が発覚してしまったというのとでは大きな違いがあります。
もちろん会社として反社会的組織と知っていたというのではあれば別の大きな問題となります。
このように、吉本興業と所属芸人の契約について、直接の営業受注について、反社会的組織との関係について、それぞれどのようになっていたのか明確にすることが大切となってきます。
そのうえで週刊誌で報道された内容についての宮迫さんたちの会社への虚偽の報告など精査すればいいのだと思います。
つまり、吉本興業としては、芸人との契約関係について、営業受注のあり方について(直営業、反社会的組織からの営業を含む)、明確にすればよいわけです。そういう趣旨の会見を開くことが肝要だったと思われます。
それはまた一部で話題となっている会社と芸人との間における報酬(ギャラ)の配分などを明らかとすることにもつながります。
昭和、平成、令和と時代の変遷のなかで、芸能人の働き方も大きく変化してきました。
今回のことがきっかけとなり、より面白いお笑いが生まれることを期待しています。