「日米貿易協定」基本合意! トウモロコシの大量購入は食用or工業用!?
こんにちは、さんちゃんです。
日米貿易協定、基本合意を発表!
G7でフランスに滞在中の安倍総理とトランプ大統領による首脳会談が開催され、日米貿易協定が基本合意に達しました。
安倍晋三首相とトランプ米大統領は25日、フランス南西部ビアリッツで首脳会談を行った約3時間後、日米貿易協定の基本合意に達したと突然発表した。
この共同記者発表は急きょ設定され、事前の連絡がなかった首相同行記者が不在のまま実施された。
出所)「日米首脳、混乱の合意発表=首相同行記者不在で実施」時事通信2019年8月26日配信
共同記者発表はトランプ大統領側の発案のようですが、日本側の首相同行記者が不在で実施されました。
内容の詳細は報じられていませんが、これから詳細が明らかになってくるものと思われます。
G20の際におこなわれた日米首脳会談でも大筋で合意内容が確認されており、発表は参議院選挙後という話をトランプ大統領がしていたことから、日本に不利益が大きい合意(参議院選挙前に発表すると安倍総理をはじめとした政権与党に不利)とも予想されていましたが、現時点では大きな不利益を被るような内容は報道されていません。
米国産トウモロコシを大量購入!
トランプ米大統領と安倍晋三首相は25日の日米首脳会談で、日本が米国の余剰トウモロコシを購入することで一致した。米中の貿易摩擦が激化する中、米国産穀物の対中輸出は厳しい状況となっており、日本企業が代わりに引き受ける形となる。
トランプ大統領は安倍首相が米国産トウモロコシを輸入することに同意したと指摘。安倍氏は民間企業に対する輸入支援措置を検討する意向を示した。トランプ氏によれば、日本のトウモロコシ輸入は「数億ドル(数百億円)規模」に上るという。
出所)「日本、米産トウモロコシ輸入へ=米中対立の余波-首脳会談」時事通信2019年8月26日配信
そして米中貿易摩擦の激化にともない、中国がアメリカ産の農作物を購入しないと宣言したためアメリカで余っているとのことで、日本がトウモロコシを大量に購入することが明らかとなりました。
このこと自体は、G20の時期における日米首脳会談では決まっていなかった内容のため、合意内容の本筋ではないように思います。
中国がアメリカ産農作物を購入しないと宣言したのは、G20開催中におこなわれた米中首脳会談の結果、トランプ大統領は中国が農作物を購入すると約束したと言い張り、中国は約束はしていないと否定したところに端を発しており、結果、アメリカが中国に追加関税をかけると発言したために中国側が農作物を購入しないと対立強化がなされたからです。
結果として、日本がトウモロコシを大量購入するわけですが、用途についてもその詳細は明らかとなっていません。
食用はもちろん、家畜のえさ、肥料、工業用のエネルギー原料、バイオエネルギーの研究など、その使用用途は多岐にわたります。
トランプ大統領は、G7において各国首脳からアメリカの強硬姿勢に対する非難の声もあがるなど耳の痛い話が多かったなかで、日米貿易協定の基本合意はひとつの成果として喜んでいるようです。
直接的には輸出が減少していたアメリカのトウモロコシ農家への支援策になりますし、農家はトランプ大統領の支持基盤のひとつともいわれています。大統領選が迫るトランプ大統領にとって大きなアピールポイントとなったかもしれません。
とはいえ、日本側としては自動車に対する関税の問題など、今回の基本合意においては必ずしも要求が通ったわけではないようです。
このあと明らかになるであろう基本合意の詳細に注目が集まります。