ビットコイン販売代理会社が倒産・・・、被害者は2万人以上！

こんにちは、さんちゃんです。

 

例年11月最終週は相場が安定するというアノマリーがあるようです。
本日の日経平均も80円51銭高の2万3372円32銭と上昇してとりひきを終えました。

 

そして、一時期の過熱と暴落はひと段落していた暗号資産（仮想通貨）の「ビットコイン」ですが、本日ビットコイン販売代理会社のひとつが倒産しました。

今後、ビットコイン市場や投資家心理に影響を及ぼしそうです。

 

ビットコイン販売代理会社が倒産！

　（株）ビットマスター（TSR企業コード:940212935、法人番号:8340001004479、鹿児島市薬師1－18－13、設立1986（昭和61）年5月16日、資本金2000万円、西貴義社長）は11月22日、東京地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。破産管財人には伊藤尚弁護士（阿部・井窪・片山法律事務所、中央区八重洲2－8－7、電話03－3273－8179（平日午前11時～16時まで））が選任された。
…中略…
負債総額は債権者2万2369名に対して約109億4400万円。
出所）「被害者数は2万2369人　ビットコイン販売代理の（株）ビットマスターが破産」東京商工リサーチ2019年11月26日配信

 

記事にもあるように株式会社ビットマスターの負債総額は債権者2万2369名にたいして約109億4400万円にのぼります。

 

債権者集会を2020年5月20日に開催するとのことですが、ビットコインに投資した資金は戻ってくのか、というより現在運用されている資金はどうなるのか（来年5月まで口座が凍結されて手がつけられないのか）、など投資家としては不安がつきまといます。

 

幸い私自身は暗号資産（仮想通貨）は勉強中のため、現時点で保有してはいませんが、やはり新しいシステムを活用しての巨額の資金を運用する会社およびその業界にはそれ相応の高い社会的責任が求められることになるのではないでしょうか。

 

倒産の理由に驚愕！！

そして、ビットマスターが倒産した理由が驚愕のものでした。

 

　こうしたなか「ビットコイン相場が上昇したことにより、会員から預かったものと同数のビットコインの調達が困難となった」として事業継続を断念し、今回の措置となった。
出所）同上

 

相場が下落して購入者が過疎化したことで手数料収入などが入らず倒産ではなく、相場が上昇したことでの倒産とのことです。

 

詳細は次の共同通信の記事に書かれています。

 

　ビットマスターはビットコインの流通拡大を目指して全国でセミナーを開催。小売店などにビットコインのATMを設置する営業会員を集めていたという。新たに会員を増やすと、報酬をビットコインで払う仕組みだったとしている。
　ビットコイン相場が上昇したことで、会員と契約した額の報酬支払いが不可能になったと説明。
出所）「ビットコイン代理店が破産　債権者2万2千人超」共同通信2019年11月26日配信

 

「ちょっと何言ってるかわからない」

漫才コンビ・サンドウィッチマンの富澤たけしさんの持ちネタですが、そのまんま使えそうです。

 

ビジネスモデルがよくわからないどころか、いわゆる「ねずみ講」に近い様な印象を持ちます。
少なくともかなりグレーな企業であったのではないでしょうか。

 

こういった事態になると、ビットマスターという会社が怪しい会社だというような情報がこれからもたくさん出てくるかもしれません。
なぜこのような会社で資金運用をしたのか、このような業態を見抜けなかったのか、など自責の念にかられる投資家もでてくるのではないでしょうか。

 

被害にあった投資家の一部は詐欺や計画倒産等でビットマスターを裁判に訴えるかもしれません。

 

このように考えると、今回の倒産劇は最終的な解決までにかなりの時間を要することになりそうですし、新しいビジネスにはリスクがつきものであることをあらためて突きつけられた気持ちにもなります。

 

2022年度からは高校などの学習内容に投資を含めた資産形成の項目の追加が検討されているようですし、この件を玉虫色の決着やうやむやに終わらせるのではなく、国の規制を含めた制度設計や業界団体としてのルールづくりが必要となってくるのではないでしょうか。