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大卒内定77.0%(過去最高)、実は10人に4人は「ない内定」

2018/12/05
 
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こんちには、さんちゃんです。

 

厚生労働省と文部科学省による毎年恒例の調査、「大学等卒業予定者の就職内定状況(10月1日現在)」が公表されました。10月1日時点での就職内定率が過去最高の77.0%の学生が就職内定を獲得しているとのこと、多数の学生が少なくとも1社からの内定を獲得されているみたいです。内定獲得、本当におめでとうございます。

 

もちろん現状で内定がない学生であっても焦る必要はありません。実は、内定をたくさん獲得した学生による辞退がたくさんでますので、その枠が開くことになります。信じられないような優良企業の求人が秋冬にでていたりしますので、就職活動を根気よく続けていると素晴らしい出会いがあると思いますよ。どれだけ内定を獲得しても最終的には1社にしか行けるわけではないので、内定の数を競う意味はありません、ぜひ納得のいく就職活動をおこなってください。

 

実は就職内定のある学生は6割程度~ない内定学生は焦る必要なし~

さて、この調査は例年、10月1日、12月1日、2月1日、そして4月1日の2か月毎に4回にわたり大学4年生の就職内定率(4月1日は就職率)を公表されていますので、就職内定率以外のデータもあわせてみていくことでより新卒学生の労働市場が把握できます(厚生労働省や文部科学省のホームページから簡単にPDFファイルを閲覧することができます)。

たとえば、新聞、テレビ、インターネットなどメディアでは「内定率77.0%」という数字のみが大々的に報道されていますが、同調査では就職希望率もあわせて公表されています。10月1日現在の就職希望率は79.6%とありますから、「就職希望率(79.6%)」×「内定率(77.0%)」を計算すると、61.3%になります。つまり実際に就職内定を獲得している学生の割合は60%程度ということになります。

 

最初に大多数の学生が内定を獲得していますね、おめでとうございますと言いましたが、このようにみると、10人中6人が内定あり、4人が内定なしとなりますので、内定あり学生が大多数で内定なしの学生がすごく少ない、なんていうことではないということがわかります。就職活動継続中の学生が肩身の狭い思いをする必要はまったくありません。ちなみに、就職を希望しない学生のうち、割合的に大きいのは進学(大学院や専門学校など)になります。

 

4割の大学生は未だ内定なし~中小企業の採用担当者はチャンスと捉えよ~

このようにデータをみていくと、企業の採用担当者にとっても、実は、就職を希望する学生のうち4割程度はいまだ内定を獲得していないという状況がわかります。報道発表の数字だけを真に受けて、特に中小企業の経営者や採用担当者はこのままだと自社の新卒採用がうまくいかないのではと不安になったり慌てふためいたりしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。間違っても、学生の囲い込みに躍起になったり、採用基準を下げて慌てて内定をだすようなことはしないでください。まだまだこれから採用活動は展開できるわけです。自社の理念や社風に合う人材をじっくり採用活動をすればいいわけです。

 

採用は本当に縁があるかどうかだと思いますので、慌てずにじっくり自社に合う人材を獲得できるように採用活動を継続してください。ちなみに、たくさんの内定を獲得している学生にはその学生なりの悩みがあって、複数の内定先から1社に絞り込めず、本当にこの会社でよかったのかなぁなんて悩んでいたりします。今の時期からでも、すべての内定を断ったうえで、スタートアップ企業やベンチャー企業、優良中小企業に入社して自分の力を試したいなんていう熱いメッセージを胸に秘めて応募してくるような学生もいます。企業にとっても学生にとってもベストなマッチングにつながればいいですね。

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