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ラーメンチェーンの働き方改革。「幸楽苑」大晦日元日休業、「日高屋」大半が非正社員の労働組合結成のインパクト

2018/12/05
 
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こんにちは、さんちゃんです。

本日は大手ラーメンチェーンを展開する幸楽苑ホールディングスとハイデイ日高から、それぞれ異なる働き方改革のニュースが入ってきましたので、そちらを紹介します。

 

幸楽苑ホールディングス。大晦日と元日の営業を休止

幸楽苑を展開する幸楽苑ホールディングスが、大晦日15時以降、および元日について休業するとのニュース。全店舗の約8割にあたる410店舗程度で休業を実施するようです。そこには直営店もフランチャイズ店も含まれるのだとか。

すごく思い切ったことをしますよね。ある意味では年末年始は外食産業の書き入れ時(「かきれいどき」ってこういう漢字らしいです。知らなかったので調べました。商売繁盛でウハウハのときに帳簿に書き入れることが多いというのが語源だそうです、豆知識。)です。

実際に両日を休むと月間売上の5%程度の減少が見込まれるそうです。それでもなお、休業に踏み切ったのは、同社の新井田昇社長によると、ずーっと人員不足で労働環境が悪化しているのでそれを解消して働く環境を整えることこそが長い目でみて従業員のモチベーションの維持につながり、会社の成長につながると確信したからのようです。

もちろん、直営店とフランチャイズでは受け止め方が違うかもしれませんし(実際5%の売上減になるとしたらその辺はシビアな問題として調整が必要でしょう)、アルバイトにとっては正月も働くことでお金がほしいと考えている人もいるでしょう。

そうはいっても、やっぱり、大晦日はこたつに入りながら紅白を見て、お正月はこたつに入りながらお餅を食べる、この時期くらいはゆっくり家族団らんといきたいですよね。いやー、思い切ったことをするなぁと。ある種のパフォーマンスだとしてもすごい決断だと思います。これから毎年継続するのか、今回限りなのか。さらには他の外食産業の企業にもこの動きが広がるのか、注意深く見守っていきましょう。

 

ハイデイ日高、外国人3,000人加入の労働組合結成

そしてもうひとつ、首都圏で約400店舗を展開する日高屋において新しい労働組合が結成されました。その名も、「ハイデイ日高労働組合」。すでに5月にUAゼンセン(産業別労働組合で、全国の繊維や食品業界を束ねている。正式名称は「全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟」)にも承認されています。

この労働組合がすごいんです。

何がすごいのかというと、約9,000人の加入者のうち、パートやアルバイトなど非正規社員が8,000人超と大多数を占めていること、そのうちの約3,000人は外国人労働者であることです。そして、外国人労働者の多くは日本語学校や専門学校で学んでいる留学生といった若者であることです。これだけたくさんの人数でこの割合が外国人労働者で占める労働組合はなかなかお目にかかることはできないですよね。

すでにブログでも書きましたが、外国人労働者の受け入れについて議論が進んでいますけど、さらに一歩すすんでいる感じがしますね。労働者にやさしいとか働く職場がアットホームとかホームページで書くことは簡単ですけど、労働組合結成という、ある意味では日本人、外国人といった国籍にとらわれずに労働者としての権利関係について真正面から向かい合おうとしている姿勢が見て取れます

 

身近なラーメン店から「働き方改革」が起こることの意味

幸楽苑ホールディングスの大晦日元日休業にしても、ハイデイ日高の非正規社員や外国人労働者が多数加入する労働組合の結成にしても、、今後の働き方改革を占ううえで重要な取り組みとなってくるんじゃないでしょうか。多くの人が身近にふれることのできる業界だからこそインパクトも大きいと感じています。そんなことを考えていると無性にラーメンが食べたくなってきました。では、また明日。

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