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転勤を拒否できない就社社会、日本。しかし、2018年は劇的な変化がおこる前夜でもある

2018/12/20
 
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こんにちは、さんちゃんです。

 

昨日は経営者の視点、独自自営を志す人の視点から事業継承を考えました。

昨日の記事はこちら→「事業継承の未来。ビジネスのゴールをどう設定するか」

 

本日は、いわゆるサラリーパーソンの働き方の現状と、そして劇的な変化はまさにすぐそこまできていることについて考えていきたいと思います。

 

「「転勤を拒否できない」日本の会社は変わるか 「制限なく社命に従う」会社員人生の無茶」東洋経済オンライン2018年12月4日配信

 

ポイントは、

  • 日本全国、国内転勤だと、2週間程度前に言われること割合が60%強
  • 会社都合がほとんどであり、法律上も育児介護等における配慮義務はあるが従業員個人の同意はいらない
  • そのため転勤を拒否することは事実上不可能である
  • 打開策と期待されていた地域限定正社員は、賃金格差や昇進に不利などの理由から根づかなかった
  • 手上げ制(≒社内公募制やFD制)の導入・定着を期待している

という感じです。

まだまだ、正社員は会社の「メンバーシップ」的要素が強く、忠誠心を持って際限なく働くことが求められているといえます。一方で、地域限定正社員はパート・アルバイトや派遣社員など非正規雇用ではないですが、それでもメンバーシップ型の正社員よりは低くみられていることは否めないです。

結果的にメンバーシップ型の正社員とそれ以外の二極化が進んでいるわけですね。身分の格差と言われるように、賃金、労働時間、勤務場所、あらゆる部分で差がみられます。

 

というより、賃金、労働時間、勤務場所は、仕事内容と密接に関連して総合的に決まるのが日本企業の制度的特徴といえます。

日本の企業では、賃金体系が「職能資格制度」で運用されることが多く、アメリカのジョブ型賃金体系である「職務等級制度」とは異なります。

 

両者の違いを簡単に言うと、

職能資格制度…一般的な能力(コミュニケーション力、提案力など)を等級化してそれに応じた賃金を支払う制度。年功序列的運用になりやすく、部署間の異同がやりやすい(営業でも開発でもコミュニケーション力などの能力の変動は小さい)制度。

職務等級制度…職務(営業、経理、開発など)に応じて等級化してそれに応じた賃金を支払う制度。スペシャリスト的に一技能を深めることと親和的であり、部署間の異同がやりにくい(経理業務経験ゼロの営業部長が経理に異動すると一からのスタートとなる可能性もある)制度。

となります。

 

日本のような「就社」社会では、初任配属から昇進・異動にいたるまで会社主導で決まります。個人が希望をすることはあっても特にキャリアの初期は通らないことが少なくありません。

それは就職活動をしている大学生や高校生にとっても、職務内容よりも会社名をみて活動している(せざるを得ない)ところからみても明らかです。なんせ、新卒採用の初任配属は、現場での「営業・販売」か「製造現場」がほとんどすべてといっても過言ではありません。企画やマーケティングの仕事がしたくて面接でもそれを強くアピールして内定を勝ち取った学生たちも、ほぼ上記の職務からスタートします。そこには現場を経験する大切さなど理由がないわけではありませんが。

 

それでも少しずつ変化の兆候があらわれています。

「日本も新卒採用よりジョブ型雇用へ 就社意識改めよう 経団連 労働政策本部長の正木義久氏に聞く」NIKKEI STYLE2018年12月1日配信

 

経団連の中西宏明会長が、現行の新卒採用における「就活ルール」を廃止したうえで、雇用慣行の見直しについて発言したのは2018年10月でした。そこから、経済同友会は賛成意見を、政府と商工会議所は反対意見を表明するなど、大きな議論となりました。現時点での議論の流れだと、現状維持といった感じですが。

より、重要な視点からの発言として、新卒に限定せず、これまでのメンバーシップ型雇用とともに、「ジョブ型雇用」が拡大していくだろうとの正木義久氏(経団連労働政策本部長)の発言があります。発言内容としては、いわゆる専門職制度(スペシャリストタイプのキャリアラダー)に近く、社内にいる高度専門職の派遣社員といったイメージですね。

 

実のところ、ジョブ型雇用はベンチャー企業ではそれほど珍しくない採用方法となっています。そもそも知名度が低いベンチャー企業は会社名での採用は困難ですので、必然的に仕事内容でのマッチングとなります。

就職活動(転職含む)をする個人の側も会社名ではほとんど情報がありませんので、その会社で「何ができるか」という職務、つまりジョブを念頭に活動しているわけです。そういう意味では、大企業がやっとそのことに気づき、採用の在り方を考え始めたのかという印象でもあります。

 

このことは、中世ヨーロッパにおいて天動説から地動説へと劇的に変化した状況と類似したものがあると考えられます。有名な逸話では、ガリレオ・ガリレイは地動説を唱えて迫害されたときも「それでも地球は回っている」と発言したといわれています。

天文学における当時の主流は太陽が地球を回っていると唱えた天動説であったわけですが、その後、地動説へと劇的な変化を遂げることになります。その理由はひとつだといわれています。わかりますか。

 

正解は、

天動説を唱えていた有力な学者たちが亡くなったためです。

そして、ガリレオ・ガリレイら地動説が有力な説として定着したといわれています。

 

今、まさに、働き方改革が唱えられており、劇的なものと緩やかな変ものとが絡み合いながら少しずつ着実に変化しています。

長時間労働の是正しかり、有給消化の義務化しかり、副業解禁しかり、このような変化はもう目の前まで迫っています。

旧態依然の考え方をもつ会社があることもまた事実です。しかし、昨日も示したとおり会社の寿命は約30年です。いつの時代もそうですが、新しい人による新しい会社において新しい働き方が模索されていくわけです。そして、それら新しい会社のいくつかは30年後には成長を遂げ有名企業になっているはずです。

 

平成の30年間はそういう意味で過渡期の30年間だったといえるのかもしれません。働き方や生き方について、昭和的価値観から次の価値観への変化に戸惑い模索をしていた期間ということになります。

来年は年号も代わりますし、さまざまな分野で非常に大きな変化の年になるはずです。そこでは働き方についても劇的に変化しているのではないでしょうか。

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