世界初「におい」でがん検診! 医療とテクノロジーの未来。スマートフォンの新機能となるか
こんにちは、さんちゃんです。
世界で初めて、北九州市立大学と九州歯科大学の研究グループが、唾液のにおい成分からガンを診断する技術を確立したとのニュースがありました。
北九州市立大と九州歯科大(北九州市)の研究グループは10日、唾液に含まれるにおい成分から口腔(こうくう)がんを診断する技術を世界で初めて確立したと発表した。簡易で早期発見が可能な診断方法として期待され、臨床試験を経て、医療現場での実用化を目指す。
舌のガンなど口腔ガンは早期発見が難しく、5年以上生存率が50%以下とのことです。
ご存知のように、がん(悪性新生物)は日本人の死亡原因のトップに君臨しており、毎年のようにがんでお亡くなりになる方がいらっしゃいます。
なかには30代、40代の働き盛りの人もたくさん含まれています。
俳優・女優、キャスターや格闘家などTVに出ていた人がやせ細ってお亡くなりになるニュースをみると衝撃的で悲しくなります。
高齢社会を突き進む日本において、がんの予防や治療は重要な課題となっています。そのようななかで、今回のようなニュースは大々的に取り上げられていいものだと思います。
発表によると、
「唾液」のにおい成分から、
①がん患者から検出される成分、
②健康な人から検出される成分、
③がん患者と健康な人の両方から検出される成分、
の3種類を検出することで、健康な人とがん患者とを90%以上の精度で判別できる仕組みだそうです。
実用化まではまだまだ時間がかかりそうですが、唾液を採取するだけなので人体への負担もほとんどかからないですし、時間も短くてすみます。
たったそれだけのことで、生死をわけるがん検診ができるのであれば本当に画期的な発見、医療技術の進歩だと思います。
研究を主導してきた北九州市立大学国際環境工学部の李丞祐(リスンウ)教授によると、口腔がんのにおいが特定できたことから、今後、肺がんや胃がんなど別のがんでの応用も示唆されています。
研究が進むことで、将来的には息を吹きかけるだけでがん検診ができるようになるかもしれません。
医療×テクノロジーの未来~スマホに「においセンサー」が搭載される日も近い~
世界初の画期的な技術が、日本の大学発信というのもうれしいです。
日本の大学は、就職予備校といわれたり、学生の質が落ちたといわれたり、教員は研究ができないといわれたり、非常勤講師やオーバードクターの問題など、暗い話題が少なくありません。
ノーベル賞の受賞等を除けば、世界に先駆けた研究や技術革新が注目されることも少ないと思います。ぜひ、においでがん検診を実用化するために突き進んでもらいたいと思います。また、最大限のサポートを官民総出で実施していってほしいものです。
そして、がんで亡くなる人を一人でも減らすために早期に実用化されることを期待しています。
その際、できるだけ簡易に検診を受けられるようになればうれしいです。
ひとつの可能性は、スマートフォンの活用です。
スマホに「におい」を感知するセンサーを搭載して体調に異変があったときに知らせてくれる機能ができると画期的な商品・サービスとなるといえます。
自分では気づかないレベルの初期がんの発見や、単純に疲れがたまっていると思っていたら大きな病気だったということにならないための健康管理と大病への備えをスマホひとつでできたらこんなにうれしいことはないですから。
実際にスマホの新機能として、においに関連したものの開発が進められているようです。
医療系については臨床実験など実用化に向けたハードルがまだまだ高そうですが、スマホに「においセンサー」が実現すると、嗅覚に訴える販売戦略やマーケティングが展開できることになります。
たとえば飲食店や生花店などは、においを発信することで集客につながる可能性が指摘されています。
そうなると視覚、聴覚に加えて、嗅覚を駆使したビジネスが生まれることになります。
近い将来、スマホから醸し出す料理のにおいが食事をするお店を選び際のポイントとなる日がくるかもしれません。