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中小企業の約4割、働き方改革法案の中身を知らず! 企業、労働者、学生に周知の機会を!

 
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こんにちは、さんちゃんです。

 

働き方改革関連法案が2018年6月に成立したことを受け、日本商工会議所と東京商工会議所が中小企業を対象に法案への対応について準備状況を実施したアンケートで驚くべき結果がでました。

 

時事通信の記事(「中小企業の4割、残業規制知らず=働き方改革で調査-日商など」2019年1月9日配信)によると、調査の概要は次のとおりです。

 

調査主体:日本商工会議所、東京商工会議所
調査目的:働き方改革関連法案の施行に先立ち、中小企業の準備状況を調べること
調査時期:2018年10月~12月
調査対象:全国の中小企業2,881社
回答企業:2,045社(回答率71.0%)

 

「準備をしているか」を調査する「はず」だったと思うのですが、
結果は・・・、

 

そもそも「知らない」とする中小企業がかなりの数に上っていることがわかりました。

 

4月から順次施行される働き方改革関連法に盛り込まれた時間外労働の上限規制について、中小企業の4割が知らないと回答したことが、日本商工会議所などが9日発表した調査で分かった。正社員と非正規の待遇差解消を図る同一労働同一賃金については半数近くが知らず、日商などは、「法律のさらなる周知が必要だ」と危機感を募らせている。

それによると、「知らない」と回答した企業の割合は、時間外労働の上限規制で39.3%年次有給休暇の取得義務化で24.3%同一労働同一賃金で47.8%に上った。

出所)「中小企業の4割、残業規制知らず=働き方改革で調査-日商など」時事通信2019年1月9日配信

 

わざわざ年末の忙しい時期に調査に回答しているくらいですから、普通に考えて誠実な会社といえます。
それにもかかわらず、準備している・していないではなく、そもそも知らないということをどのように捉えたらいいのでしょうか。

 

もちろん、聞いたことがないというのと詳しくはわからないというのとでは状況が異なります。

あるいは、大企業において先行して導入されるため、その動向をみてから対処しようとしているのかもしれません。

 

働き方関連法案の実施時期(抜粋)

大企業 中小企業
時間外労働の上限規制 2019年4月 2020年4月
同一労働同一賃金 2020年4月 2021年4月
年次有給休暇の取得義務化 2019年4月 同左

 

とはいえ、この4月から始まる年次有給休暇の取得義務化(年間5日間の取得を義務とするもの)についても4社に1社は知らないという状況ですから、周知徹底の方法を練り直した方がよいのかもしれません。

「年次有給休暇管理簿」の作成・保管が義務付けられていますし、有給休暇を付与しないことによる罰則規定(30万円以下の罰金)も設けられていますので、知らなかったでは済まされません。

 

このように考えると、企業だけに周知徹底を図っても限界があるのかもしれません。
労働者にとっても自分自身の権利であり義務にもなりますので、労働法についての一定の知識が必要となります。
企業への周知徹底は当然のことですが、それと並行して労働者を対象とした周知徹底の機会を与えることで、働き方改革の実質的な推進がはかれるのではないでしょうか。

さらに、中学、高校、大学等の教育機関においても、労働教育(法律や慣習なども含めて良いところと改善すべきところなど現状と課題)の意識づけを高めて、自律したキャリア形成をおこなうための準備をすべきではないでしょうか。

 

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