あずきバーの井村屋グループ、新社長に中島伸子副会長! アルバイト出身の女性社長が誕生!
こんにちは、さんちゃんです。
昨日は日本マクドナルド株式会社の社長交代劇をブログにしました。
本日は井村屋グループの社長交代劇を紹介します。
中島伸子副会長が新社長に~アルバイト出身の女性社長~
「あずきバー」などを手がける食品メーカーの井村屋グループ(津市)は22日、4月1日付で中島伸子副会長(66)が新社長に就く人事を発表した。女性のトップ就任は1896年の創業以来初めて。多様性を重視する経営姿勢を打ち出し、持続的な成長を図るねらいという。
出所)「井村屋G社長に初の女性 アルバイト出身の中島伸子氏」朝日新聞DIGITAL(2019年2月23日配信)
中島氏は新潟県出身。福井営業所でのアルバイト勤務を経て、25歳で正社員登用試験を受けて入社した。3人の子どもを育てつつキャリアを重ね、53歳で女性初の執行役員と関東支店長に就任。その後も女性初の取締役や副社長、副会長を歴任してきた。
出所)同上
中島伸子新社長は、結婚後にアルバイトとして井村屋でのキャリアをスタートしました。
その後、25歳で正社員登用試験を受けての入社となります。
同時期に出産を経験されていますので、乳幼児の子育てをしながら正社員としてバリバリ働くというすごい経歴の持ち主です。
これまでも女性の働き方のロールモデルとして、たびたび取材等で取り上げられていましたので中島氏についてはご存知の方も多いでしょうが、それでも創業120年を超える地方の老舗企業で社長に就任するというニュースは驚きました。
よく似た事例だと、橋本真由美ブックオフコーポレーション元社長がいらっしゃいます。
ただしブックオフコーポレーションは1990年に1号店を開店した社歴の浅い企業ですし、橋本氏は創業時からのメンバー(雇用形態はパートタイマー)ということもありました。
それでも女性パートタイマーからの社長就任は大きな話題となりました。
(諸事情により社長歴が短ったのは残念です)
今回の井村屋の中島新社長は、ブックオフの橋本元社長やマクドナルドのカサノバ現社長ともまた違ったかたちで女性の働き方のロールモデルとなるのだと思います。
もちろん理想としては、「女性の」とか「女性経営者」など女性を強調しなくてもいいような社会になることが望ましいのですが、まだまだ会社経営の世界では女性経営者は少数派ですので、これからどうなるのか楽しみです。
井村屋の人事制度の不思議~現社長60歳から66歳新社長へ若返りからの逆行、40年前からの正社員登用制度~
ちなみに現社長の大西安樹(おおにし やすき)氏は60歳です。
新社長の中島氏が66歳ですから、年齢的には若返りから逆行することになります。
一般的な感覚ですと、社長は若返りをはかり、中島氏には引き続き副会長として新社長をサポートする流れが想定されたのですが、まさかの社長就任でした。
ということは中島新社長の経営手腕が群を抜いて優秀であるか、あるいは後任となる人材がいないのか、おそらく両方の要素を含めた複合的な理由からの社長交代劇だと考えられます。
年齢的なことを考えるとおそらく5年から遅くても10年の間には次の社長へとバトンタッチすることになると思います。
中島新社長がどのような展望をもって経営されるのか、今から注目です。
そして、あらためて驚いたのは、アルバイトからの正社員登用が40年前に制度化されていたというところです。
近年、アルバイト、フリーター、派遣社員など非正規での働き方による不安定収入の問題がクローズアップされています。
井村屋グループでは少なくとも40年前には正社員登用制度が機能していたわけです。
もし他社でも導入可能な仕組みであれば、企業にとっては将来の経営人材の確保まで含めた人材の活性化につながります。
同時にアルバイトの側も、昇進の可能性があるとわかると仕事への取り組み姿勢も大きく変わってくるでしょうから、昨今話題のバイトテロとは一線を画した人材が集まるかもしれません。
最後に本社所在地が「三重県津市」というところも興味深いです。
地方、女性、アルバイトから社長、などなど・・・
井村屋グループの働き方には、21世紀の生き方・働き方のヒントやキーワードが盛りだくさんといった印象です。