みずほ銀行、副業解禁!!
こんにちは、さんちゃんです。
みずほフィナンシャルグループが副業・兼業を解禁!
大手都市銀行のみずほフィナンシャルグループ(FG)が、従業員の副業や兼業を認める人事制度改革を実施しました。
みずほフィナンシャルグループ(FG)の坂井辰史社長(59)が3日までに共同通信のインタビューに応じ、2019年度内に人事制度を改定し、希望した社員の副業や兼業を認める考えを示した。ベンチャー企業やメーカーで働く経験を生かし、みずほFG内で新しいビジネスを創出できる人材を育成する狙い。
現在は副業や兼業は禁止しているが、守秘義務や会社の承認などのルールを整備した上で容認する。坂井氏は「全員がスペシャリストになれるよう、多様な挑戦機会をベースに、自分を磨いてほしい」と述べた。
既に実験的に大手メーカーに週1回、出向している社員がいると明らかにした。出所)「みずほFG、副業を解禁へ 19年度中、人材育成狙い」共同通信2019年6月3日配信
いや、これは驚きました。
ひとつは金融機関という極めて保守的な企業と思われていたみずほFGが実施に踏み切ったこと、
そして、すでに実施している従業員がいること、です。
みずほFGは金融機関ですから、顧客企業の財務情報を知り得る立場にあります。
機密情報も少なくありません。
情報漏洩の視点から副業や兼業に対しては後ろ向きではないかと想定されました。
実施するにしても他の業界が実施して一定の成果が認められたあとに乗り出すようなイメージがありました。
しかし、これまでIT企業や企画系の企業など一部先進的な取り組みを実施している企業を除けば、大々的に副業兼業を認めている企業は少数派でした。
まさか大手都市銀行であるみずほFGがやるとは・・・。
しかし、みずほFGの取り組みは、低金利やAI(人工知能)などの影響で業績が芳しくない金融機関にとって働き方改革に対する積極的な姿勢はひとつの突破口となるかもしれません。
また、近年大学生による就職活動の人気企業ランキングから遠ざかっていた金融機関に良い人材が集まるといった好循環も期待できるかもしれません。
「出向」という表現の意味とは?
ふたつ目は、すでに実験的にメーカーへの出向を実施しているということです。
少しだけ違和感があるとすれば「出向」という表現を使用しているところです。
もしかすると、自由に副業兼業ができるというよりは取引先企業などへの「出向」という形式なのかもしれません。
もちろん、それでも大きな意味合いがあります。
これまで、日本企業では「内部労働市場」(新卒採用から人事異動を経験しながら昇進昇格)の正社員と「外部労働市場」と非正規従業員の活用が中心でした。
そして内部労働市場には「準内部労働市場」と呼ばれるようなグループ企業や親子会社間における人事異動などで人材の活用を実施してきました。たとえば親会社の部長が子会社の副社長に出向し、その後親会社の専務になるなどのパターンです。
今回のケースでは、おそらくグループ企業ではない取引先企業のメーカーに副業・兼業≒出向という形式で派遣されていると想定できるため、みずほFGにとってもメーカーにとっても得るものは大きいはずです。
今回のみずほFGの人事制度改革が他の金融機関や、他の業界にも波及することになれば、一気に兼業・副業が進むことも考えられます。
面白い時代になりました。
追記。
みずほFGの株価は絶賛絶不調で年初来安値を更新中という惨状です。
今回のニュースが株価を押し上げる効果があることを期待しています。