(株)日本旅行が4万人に内定通知メール!? 個人情報ダダ洩れの危機?
こんにちは、さんちゃんです。
旅行会社大手の株式会社日本旅行が4万人に対して「内々定通知」メールを誤って送信していたことが発覚しました。
4万人に内々定通知!? 日本全国で就職する学生の10人に1人に相当!
旅行会社大手の日本旅行(本社・東京都中央区)が2019年6月28日、新卒採用に関する「内々定」の通知を約4万人に誤送信していたことが、同社への取材で分かった。
…中略…
ツイッターでは28日夕、「選考受けてないのに日本旅行から内定もらったんだけど?」「プレエントリーのみで正式に内々定いただきました。日本旅行」「エントリーすらしてない日本旅行から内定通知来たんだけど」などと同社の「内々定通知」に困惑する声が相次いだ。
J-CASTニュースは実際のメールを就職活動中の大学生から入手。この学生はエントリーシートを出しておらず、採用マイページへの登録もしていないという。…中略…
日本旅行の広報担当は28日のJ-CASTニュースの取材に、「当社の採用担当者から内々定通知のメールを合格者向けに送信しようとしたところ、誤って4万人に送信してしまいました」と誤送信があったことを説明した。原因については確認中だが、宛先設定時の担当者の操作ミスであり、ヒューマンエラーであると見られる。
4万人という数字については、「調査中ですが、当社は採用専用サイト様と提携しており、このサイトの登録者の方々か、日本旅行へのエントリー者の方々かと思われます」としている。ほぼ全員が2020年度入社での就職活動をしている人ということになる。出所)「日本旅行、就活生4万人にメール誤送信 選考受けてないのに「内々定」」J-CASTニュース2019年6月28日配信
誤送信のメールは16時30分頃に送信され、間違いに気づいた同社が17時10分頃に訂正とお詫びのメールを改めて送信したようです。
それにしても「4万人」というはすごい数字です。
学校基本調査によると平成30年度に就職した学生数が43万6156人ですから、今年度も例年通りと考えるとざっくり10人に1人の学生に内々定通知を送信したことになります。
当然、メールを送信した学生のなかには日本旅行にエントリーしていない学生が多数含まれています。
日本旅行によると、就職活動・採用活動のサイト企業との連携によりサイト登録者に誤って送信してしまった可能性を示唆しています。
しかしながら、一企業がいわゆる就活サイトの運営企業が持つ全学生データにアクセスできるとは考えにくいため、原因究明が待たれています。
もちろん万が一、採用活動をおこなう企業担当者が自社にエントリーしていない学生のメールアドレスなど個人情報も入手できるようになっていたのであれば別の問題がでてくることになります。
個人情報の取り扱いはどうなっているのか?
人間だれしも間違いはありますが、SNSや個人情報の取り扱いが重要テーマとなっている昨今において、大手旅行会社の信用問題にも発展しかねない今回の件は学生に不安を覚えさせただけにはとどまらない危険性をはらんでいます。
日本旅行の今後の対応に注目です。
たとえば正式なお詫びとして誤送信をした4万人の学生に対して、同社の旅行券、クオカード、チケットなどといった金券を1人500円に配った場合、単純計算で2000万円の費用がかかる計算となります(金券等を配ることが良いかどうかはわかりませんが、メールひとつでお詫びのみだと企業イメージを損ね顧客減少の恐れ、未来の顧客である学生からもそっぽを向かれて2000万円ではおさまらない損失を計上する可能性も考えられます)。
あわせて日本旅行と連携している就職活動・採用活動サイトを運営する企業に対しても情報管理をどのようにしていたのか問われることになりそうです。
いずれにしても学生側が就職活動でメールを誤送信した場合、おそらく内定獲得には至らないわけですし、学生にとってみれば将来を左右する大切な就職活動ですから企業側もしっかりと採用活動に取り組む必要がありそうです。
そういう意味では、一般に「就社」と言われるように全社的に人事部が一括しておこなう採用活動(部門によっては通常業務の片手間で学生面接など採用活動をおこなうこともある)から、まさに「就職」として営業部門なら営業部門が経理部門なら経理部門が採用活動をおこなうようなスタイルも考えられるかもしれません。
令和に入り、ジョブ型(就社ではなく就職、職種)の就職活動・採用活動に注目が集まっていますが、この間、学生側の就職活動の変化にばかりスポットが集まるきらいがありましたが、企業側の採用活動のあり方の見直しこそが急務なのかもしれません。