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ファミマ7,039店舗が時短営業「検討したい」の衝撃! 業界再編となるか!?

 
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こんにちは、さんちゃんです。

 

セブンイレブンの加盟店オーナーとセブンイレブン本部による24時間営業をめぐっての対立から端を発したコンビニの時間短縮営業問題ですが、ここにきて大きな動きがありました。

 

ファミマ全店舗の約半数が時短営業を希望!?

ファミリーマートが加盟店オーナーにアンケートを実施したところ、全店舗の約半数にあたる7,039店舗から時短営業を「検討したい」との回答が寄せられていたことがわかりました。

 

 ファミリーマートは26日、時短営業に関する全国加盟店へのアンケートで、全加盟店の約半数の7039店が「検討したい」と回答したと発表した。人手不足などを理由に、24時間営業の見直しを希望するオーナーが多く存在する実態が浮き彫りとなった。ファミマは現在実施している時短営業実験を24店から最大700店に拡大し、時短営業を広く認めるかどうかなどの方向性を12月以降に示すとした。

出所)「ファミマ7千店が時短営業を希望 調査で全体の半数、実験拡大へ」共同通信2019年7月26日配信

 

ファミマはすぐに手を打ち、現在の時短営業実験の対象店舗24店舗を大幅に拡大して最大700店舗で実施すると発表しました。

 

このようなスピーディーな決定には同社の沢田貴司社長のリーダーシップがみてとれます。

 

 沢田貴司社長は約7千店が時短営業を希望したことについて「想定よりも高い数字で、加盟店の関心の高さと受け止めている。しっかりコミュニケーションを取って対応したい」と述べた。

出所)同上

 

沢田社長は以前にも日刊工業新聞のインタビューにおいて、LINEを駆使した現場の加盟店オーナーとコミュニケーションを図っていると報道されていましたので、今回も素早く行動に移したことはオーナーとのコミュニケーションにプラスにはたらくことになりそうです。

 

(※インタビュアー)
―加盟店を指導するスーパーバイザー(SV)や本部社員にも変革を求めています。
(※沢田社長)
「私自身が加盟店オーナーやスタッフたち200人以上とLINE(ライン)でつながっている。SVを経由せず、直接、苦情や要望を伝えてくる方も多い。この直訴を、組織を無視した越権行為と言ってしまうのは、あるべき論。あるべきことが機能していないから、加盟店から悲鳴が届くわけで、その声を聞いて解決することこそが全て。社内経由、直訴と両方あって良い」

出所)「LINEで加盟店オーナーと直接つながるファミマ社長「今、本部が一番ぼけている」」ニュースイッチ2019年7月7日配信

 

同時に、この時点でのインタビューでは時短営業実験において芳しくない成果が出ていると否定的にとらえています。それにも関わらず、今回のアンケート結果を受けて実験店舗の拡大を決断したところに沢田社長のリーダーシップが光ります。

 

(※インタビュアー)
―6月に始めた時短営業実験の状況は。
(※沢田社長)
「想像以上に悪い数字が出ている。夜間営業をやめると顧客は離れ、競合店に取られる結果が露骨に出ている。納品時間の変更は逆にスタッフが集まらず、コストがアップした店もある。十分に検証して仕組みを作っていく」

出所)同上

 

24時間365日営業から変革はおこなわれるか?

コンビニの24時間365日営業については、これまでも賛成意見、反対意見が飛び交ってきました。

高校や大学のディベートの教材として賛成派と反対派に分かれて両方のメリットとデメリットを整理するといった授業も教育現場ではよく見られた光景でした。

 

とはいえ、24時間365日営業がコンビニ、ファミレス、テレビ報道などで当たり前に定着したのは平成の時代で、少なくとも昭和の中期までは夜9時以降に開いているお店は少なかったように記憶しています(年末年始も休業のお店がほとんどでゆっくりとした時間が流れていました)。

 

現在は24時間365日営業が定着したわけですが、今回のコンビニ各社が時短営業実験を導入する際も、これを変革(≒時間短縮)すると24時間いつでも空いているという安心感、プレミア感が薄れて開店時間の顧客が大幅に減少するのではないか、24時間いつでも利用できるという保証があるからこそ顧客が利用している、といった意見が少なからず聞こえてきました。

同時に、コンビニオーナーの大多数は売上高の減少をきらい24時間営業の維持を主張するのではないかともみられていました。

 

そのようななかで大手コンビニチェーンの一角であるファミリーマートで全店舗の約半数にあたる7,039店舗が時短営業に関心を示したということは非常に大きな出来事だといえます。

 

業界の常識だと思われていたコンビニの24時間365日営業について、それを当然として加盟店オーナーとなったと思われる人たちから、必ずしも当然ではないという意見が聞こえてきたわけです。

 

多くの加盟店オーナー、利用者である市民は24時間営業365日営業を支持しており、特別な事情をもった一部の加盟店に特別な配慮をおこなうというニュアンスで検討が進められていたと考えられるコンビニ業界にとって今回のファミリーマート加盟店オーナーのアンケート結果は大きくその前提と覆すことになるかもしれません。

 

人件費の問題や働き方改革の推進など時代の変化ということもできますが、令和の時代に入りまちなかの風景が大きく変化することになるかもしれません。

 

 

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