JDI(ジャパンディスプレイ)赤字1000億円超に拡大、公的資金の行方&倒産は??
こんにちは、さんちゃんです。
株式会社JDI(ジャパンディスプレイ)が発表した4-9月期の損失が1000億円を超えました。
JDI赤字拡大の衝撃!
JDIは日本を代表する液晶パネル、ディスプレイを製造するメーカーで、なかば国策として誕生した企業です。
官民出資の投資ファンドである旧・産業革新機構によってソニー、日立、東芝のディスプレイ部門が統合するかたちで設立されました。
が、しかし、業績悪化の歯止めがかからず、たびたび支援を受けながらも赤字は拡大の一途をたどっています。
ジャパンディスプレイ(JDI)<6740.T>が13日発表した2019年4─9月期の当期損益は1087億円の赤字だった。売上高が伸びたが、昨年度上半期にあった在庫増による稼働益寄与が剥落したほか、事業構造改革費用などが重しとなった。
売上高は前年同期比11.0%増の2377億円、営業損益は356億円の赤字(前年同期は144億円の赤字)だった。
20年3月期の通期予想は開示していないが、減収となる見込みで、利益面では第3・四半期からの黒字化定着を目指すとしている。
出所)「JDI、4―9月期当期赤字1000億円超に拡大 構造改革費用など重し」ロイター2019年11月13日配信
技術の流出防止? 支援は限界? 倒産の危機?
ある意味では日本のデジタル技術の粋を集めて設立された企業ということもあり、簡単に倒産させられない状況が続いていました。
(そのため政府系ファンドである産業革新機構が筆頭株主が支援し続けてきました)
仮に倒産すると、技術やノウハウが流出してしまう危険なども懸念されていましたが、赤字幅の拡大が続き、誰も責任を取らないような状況が続くといよいよ倒産が現実味を帯びてきていると考えられます。
再建には日本政府はもちろん、アメリカのアップルなど世界で名高い有名企業が支援の手を差し伸べる姿勢を示しています(この間、途中で交渉決裂した有名企業もあります)。
とはいえ、これ以上の延命が日本の将来にとって望ましいことなのか疑問の声もあがっています。
いずれにしても、中小企業であれば即倒産レベルの赤字ですが、巨大すぎる大企業だと倒産の影響が大きすぎるということで延命されてきたわけです。
JDIに限ったことではないのかもしれませんが、巨大企業のネガティブ・インパクトは倒産までにはいたらないケースが少なくありませんが、大企業だと支援が得られて中小企業だと支援が得られないような現状をみるにつけ(つい先日、企業の倒産件数が増えているという帝国データバンクの調査結果が発表されたばかりです)、どうもすっきりしない気持ちになることがあるというのが素直な感想です。
ここのところ同社の株価が持ち直してきていただけに残念な悪材料といわざるを得ません。
もちろん、悪材料がでると必ず株価が下がるわけではありませんが・・・、明日以降の相場に注目が集まります。