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木村花さん死去続報、番組制作のあり方とは!?

 
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こんにちは、さんちゃんです。

 

女子プレスラーの木村花さん(享年22)が5月23日に亡くなってから約一月半が経過しました。

 

私自身は男性のプロレスを中心にみてきたプロレスファンですが、入場シーンで一番かっこよく痺れたのは北斗晶が般若の衣装で木刀を持っての入場シーンです。

 

そういう意味ではオールドファンですので、残念ながら木村花さんについてはまったく存じ上げない存在でした。

所属団体であるスターダムは知っていますが、木村さんの試合は見たことがありませんし件の出演番組「テラハハウス」も名前を聞いたことがある程度の知識です。

 

人間ひとりがお亡くなりになっていますので、良くも知らない外野から「あーだこーだ」いうのもどうかと思いましたが、一定期間が経過して状況が整理されてきているようですのでブログにしたいと思います。

 

SNSの誹謗中傷とバズるメカニズム

すでにお亡くなりになった時期に多くの方やメディアが問題提起していましたので詳細は割愛しますが、

簡単に整理すると、

○恋愛リアリティーショーを謳った人気バラエティ番組「テラハハウス」での木村さんのふるまいがアンチを呼ぶ
○そこからSNSにおいていわゆる炎上、バズるといった状況になり、悲観した木村さんが自死を選ぶ

といったところでしょうか。

 

そこでの問題提起は「SNSの活用方法」「匿名による誹謗中傷に対する批判」が中心でした。

 

同時に、「制作番組」側の管理責任を追及する声もそれこそSNSを中心に散見されました(テレビ番組での出来事ですのでテレビのニュースにおいて同番組や制作したフジテレビを批判する内容はほとんど聞こえてきませんでした)。

 

実際のところ、
恋愛リアリティーショーは、過去にもあったように、リアルな恋愛のなかでテレビ番組的に「おいしい」ハプニングや「すれ違い・いき違い」から発展する喧嘩・バトルシーンといった派手な出来事を中心に編集されており、そういった演出がなされていたことは間違いありません。

 

なぜなら男女が複数集まって恋愛に発展しなければ番組にすらなりませんので。

 

そのようななかで女子プロレスターである木村さんの役回りは、(見ていない私でも)男勝りで勝気、男性とのバトルシーンも本職がプロレスラーですから完璧に演じることができるトラブルメーカーといったところでしょうか。

そのなかでいわゆる「女性らしさ」を発揮する事で粗野で乱暴、不器用だけど一図、といったような女性のかわいらしさと葛藤を演じる役回りだと考えられます。

 

そしてバトルシーンがSNSで「バズった」(拡散されて注目を集めた)わけですから制作サイドとしては大成功と感じていたはずです。

 

しかし、そこで誰もが予期せぬことが起きてしまったわけです。

 

制作サイドのあり方とは!?

この出来事には、すでに記した「視聴者のSNSによる誹謗中傷」という論点のほかに、番組のあり方が問われています。

 

番組のあり方(1)誹謗中傷は想定されていたのか?

極論すると、
若い男女を集めて恋愛を半強制する私生活の覗き見というある種の悪趣味な番組構成が根本にありますので、出演者に肩入れした視聴者が悪役(ヒール)である木村さんをバッシングすることは想像に難くない
というところまで番組構成として想定していたか、ということです。

 

想定していたと考えるのが自然ですが、
出演者がお亡くなりになった状況で、なかなか出演者へのバッシングを肯定的にとらえた発言を番組制作の当事者からでてくることは難しいと思われます。

 

それでも、類似の番組に過去に出演していた人がメンタルをやられたりといった事例は少なくないようですし、海外の類似番組では出演者の自死事例も報告されているようですので(イギリス、アメリカ、韓国など幅広い地域で出演者がその後メンタルを崩す事例が報告)、そのあたりも含めて今後検証がなされるところかと思います。

番組のあり方(2)台本や「やらせ」指示などはあったのか?

より直接的には、出演者が自由に生活できる状況だったのかという点が考えられます。

たとえば番組の進行にあわせて恋愛感情の芽生え、ライバルの出現、告白、三角関係、喧嘩・トラブル、などといった「仕掛け」が番組側から用意されていたのかといったところがポイントとなります。

 

とはいえ、ドラマや映画のようにセリフがあって役者が演じるというよりは、大まかな流れと「ハプニングシーン」の撮影がメインかもしれません(上手く撮影できなかった際にTAKE2など取り直しもあったようです)。

 

どこまで詳細な取り決めがあったかはわかりませんが、木村さんの役回りである「トラブルメーカー」として派手な喧嘩をふっかけるところは「演出ゼロ」とは言いきれないのではないかと考えます。

 

フジテレビ側の中間報告で誓約書を交わしていた事実も!

 フジテレビ遠藤龍之介社長が3日、都内で3カ月ぶりに定例会見を行った。恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラー木村花さん(22)がネット上で誹謗中傷を多数受けた後に死去した問題について、「あらためて、木村花さんのご逝去に哀悼の意を表したい」とした。
大多亮常務は、5月末から行っている検証について、「作業中」としながらも、「制作過程での問題はなかったか」「出演者の意志に反して行動、言動を強要することはなかったか」「心のケア」の3つのポイントを中心に検証しているとした。木村さんが男性出演者の帽子をはたくなどし、SNS炎上のきっかけになったとされる“コスチューム事件”について「一部報道にあるような、スタッフが『ビンタをしろ』と指示したという事実は出てきておりません」と話した。
花さんの母がインタビューに応じた7月2日発売「週刊文春」で、花さんが所属事務所を通じてフジテレビ、制作会社との間で交わした誓約書の中で、演出に従うよう指示があったと報じている点について、大多氏は「入居時に出演者と誓約書があるのは事実」としながらも「使いたい店が撮影許可のない店だった時はスタッフが別の場所を提案するなどのことで、言動を無理強いすることはない」と説明した。
出所)「フジ「事実出てない」木村花さんにビンタ指示報道」日刊スポーツ2020年7月3日配信

 

誓約書の活用用途がちょっと弱いなぁという感じ持ちますが、

気になるポイントは「事実は出てきておりません」という表現です。

 

「事実はありません」や「指示していません」ではなくこの表現を使用しているということは、今後事実として出てくる可能性があるということです。
もしくはそのような事実が明るみになった際の逃げ道という感じがしないでもないです。

 

検証については「作業中」とありますので、これからどのような結論へとすすむのかわかりませんが、二度とこのような出来事が起こらないような準備体制は不可欠でしょうし、あるいは恋愛リアリティーショーといった番組構成自体が危険をはらんでいるとすれば今後の制作はなくなるかもしれません。

 

この出来事をしっかりと検証するには、
視聴者(一般顧客)視点の論点や番組制作の論点に加え、所属団体であるスターダムというプロレス団体と木村さんの契約(いわゆる正社員としての雇用契約なのか一試合ごとの有期契約なのか)など、
総合的に検証していく必要があるかもしれません。

 

木村花さんのご冥福をお祈り申し上げます。

 

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