副業の考え方~本業との距離感、無理のない範囲、将来設計から逆算しての行動を
こんにちは、さんちゃんです。
副業の考え方として、2種類の記事がありましたので紹介します。
ひとつは、「せどり」と呼ばれるいわゆるネットショップで仕入れをして販売するビジネスです。
もうひとつは、株式投資・トレードです。
「脱サラせず「副業で月10万円以上稼ぐ」コツ 20・30代が「金がない地獄」から脱出する秘訣」東洋経済ONLINE(2019年1月19日配信)
「実家暮らし手取り20万円、年金は数万円…僕は会社を辞めて専業投資家になった」Business Insider Japan(2019年1月13日配信)
両者は、内容、手法、さらには価値観などにいたるまで似て非なるものといえそうです。
それでも、会社に頼ることなく自律したキャリア形成を考えて行動している人たちの事例として参考になると思います。
もちろん、記事内容の成功をたいしたことがないと考える方もいらっしゃるでしょうし、逆に成功事例だけではなく失敗事例も紹介してもらわないと冷静に判断できないとお考えの人もいらっしゃると思います。
残念ながら、個々人の状況が異なるためにその人なりの正解は自分自身で探るしかありません。
その際にヒントとしてあらゆる可能性について想定してアンテナを立てて置く必要があるといえます。
今回のブログではそのためのヒントのひとつになればいいのではないかという程度で読んでいただければ幸いです。
(記事内容や私の解説のとおり真似をしたところでうまくいく保証はありませんので)
「せどり」という副業
記事の主人公、田中浩さんは、アフィリエイト(収入ゼロ)、FX(2秒で200万円の損失)、などを経て、「せどり」と呼ばれる「アマゾンにお店を作って、ほかのネットショップから安く仕入れた商品を販売する」ビジネスを展開することになります。
ご家庭の事情(奥様の妊娠出産など費用がかさむ)もあり、必死に学んだようです。
しかも独学ではなく「せどり」を教えるスクールに通いながら知識を身につけたとのことです。
そして、自身の体験談を教えるようなスクールビジネスも展開されているのだとか。
現在は、年間2億円ほどを稼ぎ出すことになり、大手電機メーカーを脱サラされたようです。
詳細はご本人にしかわからないでしょうが、
「せどり」のポイントとして、
●インターネットビジネスであること(スマホで操作が可能)
●直接ものを扱うのではなく仲介(仕入と販売)をメインとすること
●扱う商材を吟味すること(できること)
●成功事例を講師業(スクールビジネス)として伝授すること
が考えられます。
言い換えると、初期投資がほとんどかからない、目利きしだいで大きな利益が可能ということです。
もちろん仕入形態にもよりますが売れ残り(在庫)を抱えると大変です、
そのあたりのノウハウがあるのだと思います。
一定のwebスキルも必要となってくると思いますが、たとえばamazonやメルカリをよく活用されている人であれば、商品を現金化する仕組みは既知ですから、あとはその仕組みを応用すれば(上手くいけば)継続して収益を出せるかもしれません。
「株式投資」という副業
こちらの記事では、20~30歳代の3名のインタビューから構成されています。
●専業投資家ケンイチさん(30代)のケース
大学院卒業後、派遣社員等で働くものの手取り20万円程度、老齢年金も月数万円しかもらえないことをしり投資家の道へ。
実家暮らしで貯めた30万円を元でに独学で投資を勉強、現在は資産1億円(配当収入で生活できると考えている水準)を目指している。
なお、他者に専業投資家を勧めているわけではない。
仕事をしていて安定収入がある方が、投資でも、より大きなリスクを取れるので有利ですから。自分はたまたま会社勤めに向いていませんでした。結果的に投資家として生きている、というだけです
●医療事務アヤさん(30代)
趣味はオンラインゲーム。そこでの知り合いから仮想通貨や株式投資の話を聞き、株式投資の漫画『インベスターZ』を勧められて読破。実際に株式投資をはじめる。
ちなみに、『インベスターZ』とは、東大入試がテーマの『ドラゴン桜』を手掛けた三田紀房さんが株式投資をテーマとした漫画です。実践的なノウハウが満載でアヤさんと同じようにインベスターZから株式投資を始めたという方も少なくありません。
仕事をしていながらの副業というより、アヤさんにとってはオンラインゲームと同じような「趣味」の延長であり、大儲けをもくろむわけではなく、株式投資それ自体の楽しさや他の投資家との交流を重視している。
投資はオンラインゲームと同じくらい楽しい。でも、使う時間は今でもゲームの方が長いですね
●IT企業システムエンジニア、ユータさん(20代)
短い期間でもうけようとすると、ハイリスクな商品に手を出して失敗することが多い。若い世代は、投資において重要な『時間』を味方にできるのが強みです。それなのに仮想通貨はみんなやっていても、投資信託や株式を買う人は少ない。矛盾していると思います
社会人成り立ての頃、詐欺に引っかかりそうになった苦い経験もあり、余剰資金のやりくりから堅実な投資を心がけている。
ケンイチさんは結果的に専業の投資家となったが、他のふたりは副業として株式投資をおこなっている。ハイリスクハイリターンを志向するのではなく、長期投資や趣味の延長線上といった感覚で余剰資金で実施している。
三者三様ではあるが、株式投資のポイントとしては、
●一定の資金が必要(余剰資金→購入資金として)
●長期保有or短期売買など目的に応じてスタイルを確立する必要がある
●アベノミクスなど好景気に乗ると、30万円が数千万円になる可能性を秘めている(ケンイチさんのケース)
●株(=企業)への投資のため、倒産でもしない限り0円になることはない(投資額以下に下がることはある)
などがあります。
せどりは、webのネットショップ経由ですが、商品を仕入れて販売するという過程がイメージできますので、古着や古本など中古品の売買が好きな方は試してみる価値がありそうです。
まずは自分が持っている不用品を販売するところからはじめると資金がマイナスになる心配はほぼありません(ネットショップの構築、撮影、送料手数料などマイナスになる可能性がゼロではない)。
一方、株式投資は、企業への投資ですから業績や景気などの影響を受けて株価が上昇したり下降したりします。
一定の元手が必要となる反面、必要なものは元手のみです。
仕入や販売など物品を扱うわけではないので、業績のいい(これから良くなりそうな)企業に投資することで株価の上昇が見込めます。また国内外の経済情勢や景気など興味のある人にとっては資金以外準備がほとんど必要がない株式投資はハードルが低いといえます。
しかも必要となる資金についても、極端にいえば100円あれば投資をはじめることができます。
せどり、株式投資、いずれの場合であっても、あるいは他の副業であっても、人それぞれ得意不得意や好き嫌いはでてきます。自分にあった副業を検討する必要があります。
なお、せどり、株式投資もそうですし、アフィリエイトなどでも散見されますが、「簡単に稼ぐ●●」のようなセミナーについてはしっかりと吟味することが必要になります。
朝日新聞によると、このような情報商材を高額で売りつけるトラブルが増えています(「「簡単に稼げる方法を教えます」甘い罠でトラブル増加中」朝日新聞DIGITAL2019年1月19日配信)。
玉石混交の情報のなかから必要な情報を取捨選択する「目利き」については、副業に限らず、今後ますます必要となる技術、作法、能力であるといえます。
そのうえで自分自身の状況にあった将来設計や副業の選択をすればいいのではないでしょうか。
なお、「せどり」や「株式投資」を副業とする共通点には、スマートフォンなどweb上で実施できる、体力をほとんど使う必要がない、というものがあります。副業を実施するポイントのひとつは、本業との距離感(類似の内容とするのか、まったく異なる趣味の領域で実施するのか、など)として、本業の時間や体力に悪影響を与えないところに設定する必要があります。