大学生・高校生の就職率が過去最高水準! ということは来年度は上がるor下がる!?
こんにちは、さんちゃんです。
厚生労働省と文部科学省による共同調査「平成30年度大学等卒業者の就職状況調査(平成31年4月1日現在)」が公表されました。
☆参考☆
厚生労働省webページ報道発表資料「平成31年3月大学等卒業者の就職状況を公表します」
大学生は高水準を維持しつつも高止まり感… 今後は就職率低下の可能性も!?
今春に大学を卒業し、就職を希望した人の就職率は4月1日時点で97.6%で、過去最高だった昨年と比べると0.4ポイント減少したが、統計を始めた1997年春卒以降、2番目となる高水準を維持した。厚生労働省と文部科学省が17日、発表した。
出所)「大学生の就職率、97.6% 高水準、高卒はバブル並み」共同通信2019年5月17日配信
大学生の就職率(就職を希望する学生のうち就職した人の割合)は97.6%となり、調査開始後2番目の高水準を記録しました。
過去最高は昨年の98.0%ですから、リーマン・ショック以降の約10年間上昇してきた就職率が天井に到達したとの見方ができます。
現在の大学4回生の就職内定状況も一部調査では50%を超える高水準となっていますが、13日公表の景気動向指数(CI、速報値)は6年ぶりの「悪化」に引き下げられましたし、米中の貿易摩擦、イギリスのEU離脱など世界規模での景気後退が始まっていますのでこれからの動向次第では、就職率が伸び悩んだり悪化する可能性があります。
いずれにしてもこれまでのような学生側から見た超売り手市場が続く公算は低いとみられますし、企業側も目先の利益確保が困難になる可能性がありますので採用意欲の鈍化も考えられまます。
高校生の就職率はバブル並み…、ということは!?
一方、就職を希望する全ての高校生を対象とした文科省の調査によると、3月末現在の就職率は昨年より0.1ポイント増の98.2%。9年連続の増加で、過去最高だったバブル期の1990年度(98.3%)にほぼ並んだ。人手不足を背景に、高校生についても企業の採用意欲が高い状況が続いている。
出所)同上
高校生についても、ここ9年連続して上昇し続け就職率は98.2%となりました。
過去最高はバブル期にあたる1990年度で、今回その水準にほぼ並んだことになります。
いみじくも共同通信の記事に「バブル」という用語が使用されていますが、この用語をみると後に続くのは「崩壊」の2文字が脳裏にちらつきます。
高校生、大学生ともに就職率は絶好調で過去最高水準の数字となっていますが、来年以降も今年のいきおいそのままに上昇するのか、国内外の経済状況の悪化とともに下落してしまうのか、それによって令和の経済成長に大きく影響を及ぼすことになります。