高齢者向け「新運転免許制度」の検討は大きなビジネスチャンスとなるか!?
こんにちは、さんちゃんです。
高齢者の自動車事故を軽減するために政府は高齢ドライバーを対象とした新しい運転免許制度の検討をはじめました。
直近でも高齢ドライバーによる死亡事故が相次いだため、政府も本腰を入れたのではないかと考えられます。
高齢者を対象とした安全機能付き新運転免許制度の検討
政府が高齢ドライバー向けの新たな運転免許制度を創設する方向で検討していることが11日、分かった。
高齢者が運転する車の事故が多発しており、対策が急務と判断した。
高齢者の安全運転対策をめぐっては、免許制度の見直しや新技術の推進など、関係省庁で取り組みが進められている。新免許の創設についても今後、警察庁や国土交通省などが連携し、具体化していくとみられる。
新免許は、自動ブレーキやペダルの踏み間違い時の加速抑制装置を備えた「安全運転サポート車」などに限って運転を認めるようにする。出所)「政府、高齢向け新運転免許検討=「安全機能付き」限定」時事通信2019年6月11日配信
人身事故もそうですが、アクセルとブレーキの踏み間違いによって駐車スペースをはみ出したり、壁やなかには店舗に突入してしまったりという事故も相次いでいます。
そのため、自動ブレーキなどの安全機能が付いた自動車専用の免許制度を創設するねらいがあるようです。
高齢者に限定の是非!?
近年メディアに取り上げられることが多くなった高齢ドライバーの自動車事故ですが、高齢者の判断能力や運動能力の低下はわかりやすい訴求ポイントであるため、高齢者向けの新免許制度として検討が始まるようです。
また、高齢者の運転免許証自主返納の制度などのキャンペーンでも有名人などが自主返納をおこなう姿がメディアに取り上げられています。最近だと俳優の杉良太郎さん、教育評論家の尾木直樹さんなどが自主返納をしています。
このように高齢ドライバーの問題として拡がりをみせつつある自動車運転の問題ですが、その根底には「安全・安心な移動手段」の確立があることはいうまでもありません。
そのように考えると自動車の運転は高齢者だけの問題ではなく、「若者」の運転(たとえばスピード違反や飲酒運転など)や「障がいがある人」の運転(海外では手足が不自由な人を対象とした補助機器のある自動車が販売されている)、日本で運転する「外国人」の運転なども同じように検討できそうですし、さらには「AIによる自動運転」なども研究がすすんでいます。
新免許制度は大きなビジネスチャンス!
高齢ドライバーの事故対策という狭い範囲にとどまらず、「安全・安心な移動手段」として自動車が想定されているのであれば、この新免許制度の検討は多方面で新しいビジネスチャンスとして大きな期待がよせられることになります。
当然、自動車メーカーや部品メーカーには、安全装置付き自動車の開発が求められます。基準が設けられるでしょうから、いちはやく基準を満たした自動車を開発した企業はリーディングカンパニーとなる可能性を秘めています。
また免許制度に関連して運転免許証の作成に関連するビジネスが創出されます。
制度を紹介するパンフレットや教材の制作、個人情報のデータ管理・セキュリティ管理などのサービスも考えられます。
さらには新しい免許を取得する際に一定の実技試験が課されるとすれば、医療や理学療法などの分野にもビジネスチャンスが拡がると考えられます。
他にも様々な製品、商品・サービスが新免許制度に関連して創出されることが想定されます。
まだまだ検討が始まるという段階で、今後どのような制度設計になるのかは未知数ですが、世界のなかで急速に高齢社会が進んでいる日本において大きなビジネスチャンスといえるのではないでしょうか。
もちろん、日本における高齢ドライバーの運転免許制度の取り組みが上手くいけば他の先進諸国をはじめとする諸外国に技術やノウハウを拡げるためのビジネスとして発展していくことは間違いありません。