最新ニュース、書籍やマンガなど身近な話題から昭和・平成・令和の生き方・働き方を考える

キラキラネーム改名! 女性が昇進できない理由との共通点は統計的差別!?

 
この記事を書いている人 - WRITER -

こんにちは、さんちゃんです。

 

赤池 王子様(あかいけ おうじさま)さん改め、赤池 肇(あかいけ はじめ)さん、18歳がテレビ『スッキリ』に出演されました。

 

自身につけられた「王子様」(おうじさま)という、いわゆるキラキラネームを改名されたことで注目を浴びています。

 

キラキラネーム「王子様」を改名した理由と経緯

氏名を書く欄にも「赤池 王子様」と書き、預金通帳などには当然のように「赤池 王子様 様」という表記で示されていました。

 

また、幼少の頃より、王子様という本名で呼ばれることで回りに笑われるなどつらい思いをしていたようです。

商業施設でも「あの子が「王子様」じゃないの?」とかこそこそ言われたり、自己紹介をする際に失笑されてしまうということを数多く経験されていたため、改名したいと考えていたようです。

 

きっかけは、15歳のとき、週刊少年ジャンプの大ヒット長期連載マンガ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」を読んで改名することが可能であることを知り、準備をすすめてきました。

 

高校生活の途中で改名すると、いろいろとややこしいため、高校卒業と大学進学を控えたこの時期に改名を申請し無事に改名することができたようです。

 

映像や写真をみると、今時の若者という感じです。

 

そして、極めて重要なことだと思いますが、改名をする際には、両親に相談し、当初、名付け親の母親は反対意見だったようですが、最終的には父親、母親ともに了承されています。

けっして親子関係は悪くない、むしろ良好であるということです。

 

さらにお坊さんに相談して「はじめ」という名前を、高校の先生に相談して、倫理の教科書にでていた経済学者・河井肇さんの漢字で「肇」(はじめ)さんとしたようです。

 

第一報を聞いた時の印象は、キラキラネームをつけた両親に対して恨みを持って反抗的に改名したのではないか、それも致し方ないかなあという受け止め方をしていましたが。両親、僧侶、学校の先生など数多くの人に相談した結果、改名となったことがわかります。

 

肇さん自身は、以前の名前で「友人の名誉のためと断りを入れたうえで、これまでいじめられたことはない」と言っています。

おそらく、名前の問題ではなく、ご本人の人柄が素晴らしかった結果だと思います。

 

とはいえ、キラキラネームで「いじめ」を受けている事例を見聞きしているとして、今回、自身が氏名公開、顔出しでの動画インタビューあり、に踏み切った理由に名前によるいじめをなくすことを掲げています。

 

本当にまだ18歳の少年の発言かと感嘆としました。

赤池肇さんのこれからの活動に幸多きことを期待いたします。

 

キラキラネームと女性が昇進できなり理由の共通点~統計的差別~

以前から、キラキラネームの羞恥による改名については話題になっていました。

 

就職活動で不利!?

なぜならば、圧倒的に「就職活動で不利」になってしまうからです。

 

キラキラネームの学生に対しては、親が知性に乏しい、家庭環境に問題があるのでは、ということは本人にも問題があるのでは、という連想ゲーム的発想で採用が見送られるケースが少なくないためです。

公の席でキラキラネームの学生は採用しないという人事担当の人はいないでしょうが現実として不利益につながる懸念が指摘されてきました。

 

また、就職できても、キラキラネームの従業員だと顧客対応をさせたくない(名前を取引先に知られたくない、なぜならばバカを雇用していると思われてしまうのではないかという不安があるため)との理由で配属される部署が限定的になり、たとえば内勤専従になったという事例もあるようです。

 

イメージがイメージを増幅し、そのデータが蓄積されることによる弊害~統計的差別~

そこには、「キラキラネームの親は頭が悪い」「家庭環境が悪い」「そのため本人も頭が悪い」といったようなイメージが先行しています。

 

実際には全員が全員そうではありませんが、少し変わった名前の人が変わった行動をとると「やっぱり」というように納得してしまうのが人間の性です。

 

その積み重ねが、キラキラネームは頭が悪いといったステレオタイプな印象につながってしまいます。

それが繰り返されると、本人自身がふてくされてしまい、(頭が悪いをよそおう)そのように振る舞うことになりかねません。

 

このような人間の心理を「統計的差別」といいます。

 

代表的なものとして、

女性は勤続年数が短い(≒結婚、妊娠、出産を機に退職する人が少なくない)、
経営者としては、そのため女性に大切な仕事を任せづらい、
結果的に女性が仕事を通じてキャリアを積むことが困難になって昇進しづらい
そして退職を選択する女性が増えるため勤続年数が短くなる。

という流れの解釈があります。

 

経営者としては、女性の勤続年数が短いから重要な仕事に就けないため昇進しづらいという論理展開ですが、女性の側からしたら重要な仕事を任せてもらえないから昇進できずそうであれば結果として退職を選択する、となります。

 

データとしては、男性に比べて女性の勤続年数が短いことは事実ですが、そのことが結果か原因かについての結論はなく、卵が先か鶏が先かというような堂々巡りになります。

 

キラキラネームについても似たような状況がおこっており、キラキラネームの若者すべてが頭が悪いわけでも家庭環境が悪いわけでもありませんが、一部のキラキラネームの人の能力や態度がそのまま拡大解釈されてしまうことで、キラキラネーム≒頭が悪いなどといったレッテルを張られてしまいます。

 

今回、赤池 肇さんが一石を投じましたので、これからは名前による差別がなくなる世の中になってほしいですし、自分自身の名前で嫌な思いをしている人や不利益を被っている人は、改名もひとつの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

 

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright© 21世紀の生き方・働き方 , 2019 All Rights Reserved.